ここのところ、野生動物の住宅街侵入のニュースが後を絶たないというか、どんどん増えている。目撃情報も一度にやってくる頭数も種類もどんどん増えている…。
野生動物が以前に増して住宅街に侵入してくるのを見ていて、ふと思った記。
今日の目次:
- 番犬はお座敷へ
- 振り返る(我が家編)
- 犬のコミュニティー
- 境界の番人(この場合は犬)
- どんぐりがすべてでもなかろう…
- 犬が山や住宅地を散策して歩く、これが結界
- 対策の一つとしてのワンコ結界
- これを書いていたところタイムリーな話題がin
- 昭和の犬漫画
番犬はお座敷へ
犬はつないで飼いましょう。この放送が地域に流れ始めたのは、平成になるすこしまえぐらいからか。ずっと放し飼いで犬を飼ってきた我が家としては、この放送を聞くと、なんか、わりーな、という気持ちになっていたものだった。
振り返る(我が家編)
そんな風に過ごしてきた昭和の時代を振り返ると、自分の犬との生活はこんなだった。まず、家に土間があった。土間だったので、食卓の足元には犬がいた。冬は熾火を置いていたので、そこで犬が温まっていた。
夜はどうしていたか詳しく覚えていないが、家の中で朝まで過ごすことはなく、夕飯を食べたら「ワン(出る)」というので、外に出していた。車庫や倉庫など、寝るところはどこでもあったので、犬小屋と言うのを置いていなかった。
一緒に登校
朝ご飯を終えた近所の犬たちはなんとなく集まって、学校の近くまで自分たちと一緒に登校していた。犬たちは、途中で行きたいところに分散していくのだが、毎朝なんとなく、登校の行列と一緒に歩いていた。
野良犬
時には野良犬も居た。野良犬は人とは距離をとっていたが、飼い犬群とも少し距離をとりながらも、なんとなく一緒に歩いてついてきていた。ある時期、白い犬がいたので、そいつをシロと名付けた。野良犬なので、その名を呼ぶことはなかったし、自分たちにとっては少し怖い存在でもあったのだが、お互いに危害を加えることはなかった。
どくまきに倒れる野犬。仲間を悼む犬たち
そんな時代だったので、野良犬も多かった。規制もなかったため、毒餌をまく人もいた。ある日、野犬のシロが毒を食べたらしい。大量の血を吐いて、道に倒れていた。まだ息はあったが、口からはとめどなく血が流れ出ていた。一緒に登校していた犬たちが、シロの周りを囲んで、遠吠えをした。
家のある飼い犬の彼らと野犬のシロは群れてじゃれあうことはなかったが、距離を置きながらも仲間意識があったのだろうなと思った。仲間が倒れたことを悼んでいたのかもしれない。遠吠えは続いていたが、学校があるため、犬たちの様子を気にしながら登校したのを覚えている。
犬のコミュニティー
山里の犬たちは、うちのように24時間とはいわないまでも、ほとんどが放し飼いだったので、犬たちだけのコミュニティ*1ができていた。どこの犬とどこの犬がカップル、みたいなのも決まっていた。オス犬は子供の登校についてきながら、ほかでも子供を作ってくるのだが。そんなこんなで、そのころは、彼らの子孫が多くいた。避妊をするという慣習もなかったので、子犬が産まれたら近所からもらう、という感じで犬を飼っている家も多かった。
人と行動をともにしながら縄張を広げる犬たち
犬たちは朝は子供たちと一緒に登校しながら縄張を広げ、昼は家の主人たちと山に行って犬たちだけで狩りをしていた*2。この犬たちの動きが、自然と人の居住区に結界を貼っていたのではないかと最近思う。住宅地域に猿や狸がやってこようもんなら、こんな犬たちにすぐに追われてしまう。しかも、犬コミュニティーで連携するため、1匹でワンワン吠えるのではなく、協力し合うので、なかなか手ごわい。
境界の番人(この場合は犬)
自分の地区が一番山奥だったというのもあるので、下っていくにつれ、民家も増え町が広がっていくのだが、それに伴い、犬たちはつながれて飼われていたが、一番森に近い地域で人の居住区との結界が張られていたわけだから、そこから先に野生動物は出て行こうとしなかったんじゃなかろうか。自分たちの地域だけでなく、全国的に、ほかもそうだったんじゃないかと、最近思うンダー。
犬はもはや野生動物の脅威ではなくなってしまった
当時は今と違って、犬のほとんどは、家の外で番犬として飼われていたと思う。そのため、繋がれていたとしても、野生動物が住宅に入ったら大変な目に遭っただっただろうと思う。
しかし今や、家の外に犬は居ない。犬は人の家族となり、人が介在しない犬たちだけのコミュニティーはもうなくなってしまった。繋がれて育ち、家の中で人と生活する。外で起きるいろいろなことも学ぶ機会がない。運動能力も発達しない。野生動物からしたら脅威の対象ではなくなってきたのではなかろうか。
どんぐりがすべてでもなかろう…
野生動物の住宅街侵入のニュースが出るたびに、専門家と言う人が解説をしているが、山に食料がないからとか、もともとそこが森だったからとか、そういう説明が多い。最初のうちは、そうかもね!と、思っていたけれど、もはやその域を超えて野生動物が住宅街に押し入ってきている。一言でいうと、なめられている、といえると思う。それはなぜかというと、犬をつないで飼うようになったからです、と、σ(゚∀゚ )オレは思うのだが…。まぁ、理由の一つにすぎませんが…。
犬が山や住宅地を散策して歩く、これが結界
四国霊場八十八カ所は、人が歩いて結界を貼ってるんだという先生方も居る。それと同じで、犬が登校ルートを子供たちと一緒に歩いて散策し、主人と一緒に山に行って山を散策する、こうして犬が動き回ることで、犬が野生から結界をはっていたんじゃないかと最近妙に思うンダー*3。犬も賢いよね、犬たちだけで勝手に居住区を散策していたら人間が介入してくる。そこは、子供の登校を利用することで、犬単独行動とはならない。主人と山に入れば、それも同じ。自然とそういうことをしていたんだな。賢いナ。ワン。
対策の一つとしてのワンコ結界
だから、σ(゚∀゚ )オレは思うンダ。いろいろ地域に合わせた対策は必要だが、過疎地域や山間部で犬を放して問題がないのであれば、せめて夜間だけでも犬を放ってみてはどうかなと。まぁ、突然やっても、普段からそういう生活に合わせてしないとだめだと思うけど。それに、すでに、これだけ、森(野生動物)が勢力を増してきているわけだから、ちょっと犬を放ったところで脅威ではない可能性も大だが。電気柵とかいろいろあるけど、ワンコ結界も侮れんと思うンダー。
ある動物施設の話
ある施設の話。ネズミが飼料置き場にたくさんいて、飼料を食べられるので、ある夜、そのへんで捕まえた青大将(蛇)を一匹、飼料置き場に入れておいたのだそうだが、翌朝行ってみると、青大将は、ネズミにかみ殺されていたのだとか。
孫氏の兵法ですな。数の多いほうが勝つっていう。倫理の先生*4に習った。まぁ、だから、今簡単に普通の犬を放ったところで…ということなわけだけれども。
なぁ、フランク!
これを書いていたところタイムリーな話題がin
山のじっちゃんから電話があった。世間話をしていると、じっちゃんの近所のわりとのほほんとしているワンコが一頭でイノシシを二頭もとったんだと!すごいね!ちゃんとつないで飼われているワンコだよ!←今やそれは当たり前だけど!ご主人と山に行った時だよきっと。
こういうワンさんの活動に期待!ガンバレワンコ!野性を解き放て!
家ではいい子でね♡あ、山のみなさん必要な免許はお持ちですのであしからず。
昭和の犬漫画
🐶🐶🐶