オカルト波ℙ

浅はかな妄想探訪記

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惑星から来た少年をアゲイン

今週のお題「SFといえば」

子供の頃にモヤモヤした本をもう一度読んでみるシリーズ2回目にして最終回。

いやいや。子供の頃から読書が苦手なのに本には興味はあるというタイプのσ(゚∀゚ )オレ。過去にポストした少年少女SFシリーズの2冊*1のうち、四次元…*2については書いたので、今回は、惑星から来た少年について。

今日の目次

少年少女世界SF文学集

いやぁ、これ、小学校の時に、四次元…(4)から読んだために、期待と裏腹の内容にガッカリして、惑星…(5)にも手を伸ばしたものの、またそんな話か!と、途中で投げてしまったのだけど、もしこれ逆に読んでいたら、違う成長を遂げたかもしれないなぁ。

参)少年少女世界SF文学全集 - Wikipedia

今となっては絶妙な現実感

改めて読んでみたところ、とても面白かった。惑星から来た少年とそれを取り巻く地球人のドタバタ劇も創作物語として面白かったが、世情への示唆を含んだシュールなエンディングは絶妙。この件については後述。

今の時代には、あゝ無情な異世界冒険物語*3よりも、こちらの方がマッチしているかもしれない。当時は、まさか宇宙人が地球人との区別なく近所で生活しているなんて考えられなかったが、今となってはこういうありそう!と、妙に現実感がある*4。自分が子供の頃に読んでどう感じたか、体感してみたかったな。残念。

物語とリンクするエピソードがMIBに!!

先日たまたま下の動画を見つけて、元大統領の話が何だったのかよくわかったところだったのだけど*5、この動画で紹介されているMIBに、下のエピソードがある。

youtu.be(その部分から始まるようにしています)

知らない人がお金をくれるΣ(・ω・ノ)ノ!

いやまさにこれ。知らない人がお金をくれるというのが、惑星から来た少年にもあるのだよ、明智君!(おい違う少年文庫になっとるぞ(# ゚Д゚))

惑星から来た少年マーティンがお買い物をしたいがお金がないと言っていると、そこにたまたま居合わせた見知らぬご婦人がマーティンに札束をあげちゃうの。

それでまたドタバタストーリーが展開していくのだが。

まさにこれと一緒じゃーん。それはつまりどういうことかというと、このお金をもらった人は気づいていないかもしれないが、同じ星から来た人だという事ですよ、惑星から来た少年的に解釈をすればね。

詳しくは本を読んでね!

当時のSFというものと女性の立場

あとがきに、この本の著者(女性)の生い立ちについて軽く触れてあった。また、その頃は、女性が職を持つという事も、女性作家としてSFを書くという事も、かなりの挑戦だったようだ*6。とにかくその頃のSFの作風についても書かれていたが、四次元…(4)的な展開が一般的とされていて、無感情なのがカッコイイ!!みたいな風潮があったんだろうな、と自分は読み取った。時代背景を知って読むと、四次元…(4)にがっかりしたけれども、そういう雰囲気で書かれているって思って読めば違和感ないなと。

図書って、神話もそうだと思うけど、時代・時代にあったお話になっているよね。時代背景を知らないと、その物語が意図していることは何か読み取れん場合もあるという事か*7。神話を紐解くのは難しいね。(余談)

終わりがシュールでよろしゅうございます

四次元…(4)もそうだったけど、明智先生…シリーズも、ばんざーいばんざーい、みたいな。よかったよかった問題解決!みたいな。そういう終わり方だった。それを思うと、このSFは、終りがとてもシュールなんだよね。

物語はそこで終りなんだけど、そしてまた世界は続いていく、みたいな。問題が解決したわけではない、むしろこういう所よ、、みたいな。いろいろと考えさせられる。

大事な大義名分の裏側にあるモノ…

物語の終盤に、主人公の父親が新聞の見出しを見て、こういうニュースは裏側を読まないと…表面上はこうしてアナウンスしているが、実際は別の目的があるはずだ、と息子(主人公)に話す場面がある。

なぜアナウンスが必要かというと、民衆の目に留まるから。そういうことは特に大義名分*8が必要になるわけで、その裏側は民衆が知らなくていい…というか、知らせては混乱が起こるとか、知らせない方がよいとか、そもそもそれは秘密事項だ…等など、そういう理由があると。

それは今も同じで、昨今の衝撃的なニュースの裏には…(以降自粛*9

日本語訳者のはしがきandあとがきが…

この本には、日本語訳の方のはしがき・あとがきが載っているのだが、どういうことが問題で、彼女は何を訴えているのか、君たち少年少女はしっかりと読みときたまえ、みたいなちょっと押しが強い内容なんだよね。

入植の歴史はスルーかよ(# ゚Д゚)

例えば、この日本語訳の方は、この女性作家がオーストラリア(シドニー)の古き良き時代の街並みが壊されて近代化していくのを嘆いているみたいに言っているんだけど、おいおい、その前に、この土地を先住民から奪って占領し自然破壊して街を建設したんじゃないか。その上に文化が成り立ったことをおざなりにしちゃぁいけねえょぅ!と、思っちゃうわけよ。古き良きって何年前だよ?この作家の先祖が入植したの1788年だぞ。入植の歴史を語れ!*10先住民は約6万年も自然と共生して生きてきたんだぞ。自然が壊される?壊してきたのは誰かしら?歴史を説明せよ!なんて思っちゃうわけよ。なんでそこスルーなんだっ(# ゚Д゚)-------!

偏った解釈を押し付ける内容への違和感は半端なかった…。

とはいえ興味深い解釈も…

そういうわけで、ちと反発心が生まれてしまったが…そんな中、この方、面白いことも書いていた。それは…あとがき「将来の宇宙からの訪問者は?」に書かれている内容。

なぜか、唐突に思い出した…と言った体で、訳者によると、この地球上でもっとも強い生命力を持っているのは爬虫類であると確信を持っているらしいジョイ・アダムソン女史*11の著書を引用して爬虫類最強説を述べた後、未来にやってくるのは半人半爬虫類スタイルの宇宙人ではないか?と、書いていること。

れぷてりあんじゃん!(いまでいうところの)それのにおわせ?そのころからオカルト系ではその呼び名はあったのか?( ゚Д゚)。たぶん、未来じゃなくてもっと過去からいるんだよ。ね?( ゚Д゚)

子供の頃を懐かしんで図書館で児童書を借りる大人

まぁまぁ、こういう人はいるみたい。自分は本はamazonで買う事しか頭になかったのだが、図書館って便利よね。今更気付くの巻。

「興味がある人は読んでくれたまえ」

👆日本語訳がこんな感じなんだけど、昭和のちょいとすかした少年少女は「たまえ」っつってたのかな?( ´∀` )


*1:

2o65o.hateblo.jp

*2:

2o65o.hateblo.jp

*3:こちらは人間性を考える上で無情すぎて物語以上のイマジネーションは湧いてこなかった

*4:怖いくらい( ´∀` )

*5:

2o65o.hateblo.jp

*6:ある意味、母性幻想構築真っただ中👉参👇

*7:前に書いたのはコレ👇

2o65o.hateblo.jp

*8:行動のよりどころとなる正当な理由。

*9: ( ゚Д゚)

*10:

australia.or.jp

*11:

ja.wikipedia.org